2017年1月13日金曜日

週刊葛生 第五十四号 西丹沢を放浪編

 みなさんこんばんは。博士1年のMです。


 そして、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

 そしてそして、皆様のお陰で週刊葛生は先週をもって二周年を迎えることができました。


 二周年で第五十四号と言うことは更新の頻度は…





 ね。



 まあ、それはともかくですよ。先週末は三連休でしたね。学位論文提出の方々にはそんな事関係なかったかもしれませんが、私は西丹沢に2泊3日で行って参りました。


 具体的には、世附川という川が流れる、北を山梨の道志、南を静岡の駿河小山に挟まれた、神奈川最果ての地です。


世附(よづく)川
支流の沢。水が多く、緩やかな沢に木々が生える奇麗なところです。


 神奈川県にもこんな滅びた寂れたところがあるんだなぁと思ってしまうようなとこです。

 さて、何をしに行ったかというと、


世附川沿いに露出する緑色片岩。

 上の写真、岩が緑色ですが、表面に生える苔の色ではありません。これは、海底火山から噴出した火山灰や溶岩のかけらが、地下数kmの場所で変成されて緑色の鉱物が多く形成されたから緑色なんです。

 丹沢山地には、このように一度地下深くで変成された岩石がまた地表に出てきて広く露出しています。今回は、それをちと見学してきました。



 さらに面白いことに、あまり深くまで移動せず、強い変成を受けなかった、言わば「半熟」の岩石も見られます。


赤褐色の溶岩(上)と火山礫と火山灰からなる火山砕屑岩(下)。
丸い灰色の火山礫がやや緑がかった凝灰岩基質の中にあります。火山礫に入っている白いものは、礫のもととなった溶岩が発泡した気泡です。

 こういうところから、変成される前の「原岩」の様子が探れます。


 さらに、突然変成されていない岩石と変成された岩石が共存することも。


緑色片岩に明灰色の安山岩が貫入しています。

 変成岩が浅所まで上がってきたあとに、マグマが貫入したのですね。地質の難しさを感じます。


 そして、山の奥へいくとこんな岩も。


黒い鉱物である角閃石を多く含む角閃岩です。

 黒いですね。これは、緑の岩石と同じ程度の圧力(つまり地下の深さ)で、より高温に変成されるとできる岩石です。では、なぜ高温になったのか?


 それは、さらに沢をつめて行くと分かります。


閃緑岩。

 花崗岩(厳密には閃緑岩に近い?)ですね。しかも、かなり大きい岩体です。丹沢トーナル岩体、などと呼ばれ、西丹沢の山々のうち道志村と山北町の境付近はこれでできています。

 この花崗岩のもととなったマグマが、周囲にあった緑色の岩石を熱して黒色の岩石に変えたんですね。

 また、沢の源頭部では、このような基盤岩の上に堆積した富士山などの火山灰も見られます。
赤褐色は風化した火山灰、白色はパミス、黒色はスコリア。



 ところで、先ほどの写真に映り込んでいる御仁、同じ専攻の人ではないんです。大学1年の時からの知り合いで、良く一緒に山に行くのですが、彼は植物を専門としていて、私が岩を見ている間に植物を観察しています。


倒れた大木を見て着生した植物をチェックする御仁。



 可能な時は株を持ち帰ることもあるようです。こんな感じですね。


ナウシカ

 また、持ち帰った株は栽培するそうです。まさにこんな感じですね。


『風の谷のナウシカ』より。


 と言うことはですよ。我々のコンビは、こんな感じですね。


ナウシカ&ポム爺さん(from 『天空の城ラピュタ』)

 三連休は東京は雨だったようですが。
深いところでは10 cm以上。

 丹沢の山の中は雪でした。
雪の積もった沢。鬱陶しい、いや、美しいです。

 これから寒い日が続くのでしょうかね。


 それでは、ごきげんよう。さようなら。

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